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平山行政書士

ブログ

遺言の撤回について

今回は遺言の撤回についてお話いたします。

遺言者はいつでも遺言の方式に従って、遺言の全部または一部を取り消すことが認められています。
これは遺言の効力が発生する前に遺言者の意思が変わった場合で、法律的には遺言の撤回となります。

遺言者に一定の事実があった場合に、法律上遺言が撤回されたものとみなす場合があります。
これを法定撤回といいます。

前の遺言と後の遺言とで食い違いがあるときは、その部分に関しては後の遺言が前の遺言を撤回したものとみなします。
例えば、この土地をAに相続させると遺言した場合に、あとの遺言でこの土地をBに相続させるとしたときは、Aに相続させる遺言を撤回したとみなすということです。

遺言者が遺言後にその内容と違う法律行為をしたときは、その行為によってその遺言を撤回したものとみなします。
例えば、この土地をAに相続させると遺言したにも関わらず、その土地を遺言者自ら売ってしまった場合は、この土地をAに相続させると遺言を撤回したものとみなすということです。

遺言者が故意に遺言を破棄したときは、その部分については破棄したものとみなします。
例えば、この土地をAに相続させるとした遺言書を遺言者自らが破り捨てたときは、その部分は遺言を撤回したものとみなすということです。

遺言者が故意に遺贈の目的物を破棄したときは、その破棄した部分については遺言を撤回したものとみなします。
例えば、Aにこの腕時計を相続させるとした後で、その腕時計を遺言者自らが故意に壊したときは、その部分については遺言を撤回したものとみなすということです。

これらはあくまでも、遺言者が故意にしたことが必要です。
遺言者の過失や第三者によってなされた場合はこの限りではありません。

今日はこの辺で。

株式を相続した場合について

今回は株式を相続した場合についてお話いたします。

株式が2人以上の者の共有に属するときは、原則として共有者は、株式についての権利を行使する者1人を定めなければなりません。
会社が株主に対する通知または催告を受領する者1人を定め、氏名または名称を通知しなければなりません。

会社が株主名簿管理人を置いている場合は、株主名簿管理人に対して通知します。
おいていない場合は、会社に対して通知します(上場会社の場合は、証券会社を通じて通知します)

遺産分割協議をする前提として、株式数を確認する必要がありますので、会社に対して、株主名簿に記載されている株式数についての証明書を請求します。
請求方法は各会社によって異なりますが、株式名簿記載事項証明申請書を提出します。

株式を相続した相続人が、会社に対して権利行使をするために、株式名簿記載変更申請書を提出します(このとき遺産分割協議書等を添付します)
株式名簿管理人が置かれている場合は、その信託銀行等に対し、相続による株式名義書換請求書を提出します。

株券が発行されている場合は、株券の裏面に相続人の氏名を記載して提出します(遺産分割協議書等を添付します)
遺産分割協議書の代わりに、相続人名義書換同意書(法定相続人全員の署名押印したもの)
を提出することもできます。

今日はこの辺で。

 

尊厳死宣言書について

今回は尊厳死宣言書についてお話いたします。

尊厳死とは、将来治る見込みのない病気にかかり回復不能な状態になった場合に、人間としての尊厳を保つため、延命のためだけの治療行為を中止するという考え方です。
ただ患者の苦痛を除去するために死期を早めるための治療行為を行う安楽死とは区別されます。

尊厳死の要件とは、患者が治療不可能な病気に冒され、回復の見込みがなく死が避けられない末期状態であること。
治療行為の中止を求める患者の意思表示が存在すること。
中止の対象は疾病を治療する・対症療法・生命維持の措置です。

ただしこれらがすでに法的に容認されているわけではございませんので、誤解のないようお願い致します。

ここでいう尊厳死宣言書とは、尊厳死を望むということを公正証書で行うという、一つのやり方です。
このとき、2名以上の医師の診断があること。
あらかじめ家族の了承を得ておくこと。
任意の意思表示であること。
その他、尊厳死宣言に沿った対応をした医師等が刑事訴追等を受けないようにするための配慮をしておくなどもあります(刑事訴追等の回避の要望を尊厳死宣言書の中に入れておくなど)

なお、これはこういった方法もあるということであり、尊厳死などは許されるべきではないという考え方もありますので、あくまでも本人の意思表示のひとつであるとお考え下さい。

今日はこの辺で。

解除条件付遺贈とは

今回は解除条件付遺贈についてお話します。

遺贈をするときに条件を付けて遺贈することを条件付遺贈といいます。
解除条件とは、条件付遺贈の一つで、ある条件を付けて、それが消滅することで遺贈という行為自体が消滅することをいいます。

例として、個人事業主が自分が所有する不動産を使って、ある事業をしていたとします。
子供はその事業に関わっておらず、事業を継ぐ気もない場合にその事業を継続させる為に、第三者に事業を継ぐことを条件に、その第三者に不動産を取得させます。
その後第三者が事業をやめるときは遺贈は効力を失い、その不動産を相続人に取得させることができるというものです。

不動産の遺贈の場合は、その遺贈の効力が失われることで、不動産を取得する者は遺贈が解除条件付であることを登記しておきます。
そうしておけば、その第三者が自分が不動産の所有者であることをいいことに、他人にその不動産を第三者に売渡し、それを登記したとしても、不動産の買主に対して不動産の所有権を主張できます。

所有権自体を取得しているために、事業を継続している間は相続人でも手が出せませんし、事業をやめれば相続人に不動産を取得させることができる方法です。

そして第三者は、この相続人の権利(事業をやめたら不動産を取得すること)に対して、害を与えることはできません。
例えば、故意に建物の全部または一部を壊した場合には、条件付の権利の侵害として、相続人に損害賠償を請求されることになります。

今日はこの辺で。