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平山行政書士

ブログ

準備をすることの必要性

今回は少し変わったお話をします。

相続対策、遺言書、エンディングノート、終活、これらはすべて自分の人生の終幕に向けて、準備していきましょうよということなのです。
その対象となるのが誰かは別にして、準備して整理しておけばいざというとき慌てないで済みますよね。
ところがこのあたりのことになるとどうも腰が重いというか、タブー視されているというべきなのか、必要性を感じていない方が多いのかなと思います。

例えばスポーツをするにしても準備というのは必要なはずです。
それは戦略だの、戦術だのという難しい話ではなく、柔軟運動をして体をほぐしておくとかその程度の話です。
しておかないと大怪我につながる可能性もありますし。

そもそもこういったことは子供の頃からしてきているはずなのですが。
学校の試験や、もちろん受験対策も。
場合によっては面接の練習なんかもしてたような記憶がありますし、大人になっても仕事をするときはみなさん事前準備を怠らずにしているはずですよね。

遺された家族への思いやりという言い方が正しいかどうかは別として、そういった思いやりが少ないとは思えないですし、ただまあいいかと思っているだけなのかしれませんが、もう一度思い返してみてください。
体をあたためておかないと大怪我につながる可能性があることを。
けがをするのは自分ではなく大切な人たちです。

いつもなにかにつけて、準備不足でいざというとき軽いパニックを起こしている私が言うことではないですが。

”準備しておく”
ただそれだけのことなのです。

今日はこの辺で。

エンディングノートについて

今回はエンディングノートについてお話したいと思います。

そもそもエンディングノートとは何なのでしょうか?
エンディングノートとは、自分の人生の記録や遺していく人に伝えたいことを書き記すためのノートです。
ただしエンディングノート自体には法的効果は伴いませんので、このノートに書かれていることはあくまでも書いた人の希望に過ぎませんのでご注意ください。

なぜエンディングノートが必要なのでしょうか?
自分にもしものことが起きたときはこうして欲しいという意思表示ができる。
そのノートには必要な情報がまとまっていて、いざというときの家族の負担を少しでも和らげることができる。
自分や家族の歩みを振り返ることができる。

エンディングノートに何を書けばいいのか?
書く前に、まずは思い返してみてください。
このノートがなければ困るのはだれか?
あれば助かる事項は何か?
その上で、書いてみてください。

具体的には、自分に関すること・財産に関すること・終末期に関することを書き込みます。

自分に関することとは、過去から現代そして未来のことを書きます。
例えば、幼少のころ好きだった遊びは何だったかなどを、いろいろ思い出しながら書いてみてください。
このときはまず自分の履歴書を書くつもりで、記録の方から書いてみて、その後記憶を呼び起こしていけばいいのではないでしょうか。

今していることや思っていること(趣味や自分が大切にしている時間など)
来年はこうしたい、10年後はこうなっていればいいなということなども書いてみてください。
要は自分史をつくるつもりで。
家族や友人のこと、自分の健康のことなども。

財産に関することや終末期に関することなども書きます(詳しくはまたの機会にお話します)
書く順番などは自分の書きやすい順で構いません。
ちなみに市販のノートを購入する場合は、1500円(ものによって違いますが)くらいで買えます。

今日はこの辺で。

遺言活用事例・3人家族の場合

今回は3人家族で遺言を遺す場合の注意点を書きます。

夫は数年前に亡くなっており、長男と次男がいるが、長男は結婚して独立して現代は遠方で暮らしており、年1回正月に帰ってくる来るくらい。
次男は独身で母親と同居している。

母親は、同居している次男に家(土地・建物)を譲りたいと考えている。
この家は夫が亡くなった後、妻名義で登記をしている。

法定相続の場合は、長男2分の1、次男2分の1になります。
相続財産にその家と同額の現金があるか、次男にそれなりの資金があれば遺産分割協議で解決できる可能性が高いですが、なければ長男を説得しなければなりません。

この場合に遺言書でできることは、生前に話し合いができる環境で渋々ではあったものの長男も何とか納得したのであれば、その内容を遺言書に落とし込むことで母親の死後考えを変えない程度の担保にはなります。
こういう場合、話し合いがついたからと何もしないでおくと、母親の死後急に態度が変わることもあるので注意が必要です。

話し合いができない場合は、遺留分の問題が出てきます。
相続財産の4分の1を長男に相続させなければなりません。
これを下回ると、母親の死後次男が長男に遺留分減殺請求をされる可能性があります。
もっともこの4分の1というのはあくまでも最低限の割合ですのでお間違えの無いように。

ちょっとした誤解からしなくてもいいことで争いになっていくケースが実に多いです。
何度も書いているかもしれませんが、確かに遺言は遺言者の意思表示です。
それを法律が認めています。
ただし、この意思表示は何も割合だけを表すものではありません。
遺言者がなぜこのように思うのか、その遺言書に遺言者の気持ちをのせるべきです。
母親の気持ちがわかることで長男も納得できるかも知れません。
(もっともこれは付言事項といってこの部分は法的効果を伴いません)

例えば、相続開始時に現金が用意できなくても、その後少しづつでも支払えるのであれば長男も納得できるかもしれません。
落としどころはあります。
ただし、感情がこじれてしまったあとではどうにもなりませんのでくれぐれもご注意ください。

遺言書も使いようです。
すべてがこれで解決するわけではありません。

今日はこの辺で。

 

遺言活用事例・4人家族の場合

今回は4人家族の場合で、どういう注意点があるのかをお話します。

夫75歳、妻70歳、長男42歳、次男40歳で、夫と妻は長男夫婦と同居していて、次男も結婚して独立しているという設定です。

相続財産の大部分は土地・建物で預貯金を含めた現金がさほどなく、遺言を遺さず妻がすべてを相続するという場合それほど問題ないように見えます。
実際次男がよほど母親と相性が悪いとか、この時点で相当お金に困ってるとか、特定の原因がなければ無風と考えても問題ないでしょう。
ただし、次を考えなければの話です。
つまりいずれ来るであろう2次相続のことを考えればそううまくいきません。

普通に考えて妻が亡くなった時にそれほどの現金が残っているとは考えにくいですし、親が生きているときと亡くなった後ではまったく様相が違ってくるというのはよくある話です。
妻が亡くなった時にそれなりに現金があればまた状況は変わるかもしれませんが、やはり2次相続のことまで考えて対策を練るべきです。

これは別に、長男に相続させるとか次男に相続させるとかを言っているわけではありませんし、何が正しいとかははっきり言ってありません。
ケースバイケースなのは言うまでもありませんが、まず話し合う必要があります。
妻が亡くなったときのことまで考えて。
遺言を遺すときもそこまで考えないと、非常にまずい事態におちいることもあります。
何を言いたいかといえば、一見無風に見えるときほど危険が潜んでいるということです。

両親の面倒をみたから、自分は長男だから、母親が亡くなった後に長男が何を言っても次男はきかない可能性があります。
もちろん遺言はそもそも遺言者の意思表示です。
ただその意思表示は何を目的として行うかを忘れないでくださいね。

今回兄弟二人とも結婚しているという設定にしたのは、両方の妻とも相続人ではありませんが相続の関係者です。
かなりシビアに権利をみつめることができる側と、ひょっとしたら実の息子である旦那以上に旦那の両親の面倒をみたのにという、今回の相続問題で最も感情的になる可能性がある側とにわかれますので、くれぐれもご注意ください。

最後に長男に家を残したいことと妻が長男夫婦と引き続き暮らしたいと思っていることを前提にひとつの例として、妻の面倒を最後まで見ることを条件に家を長男に相続させるやり方があります。
もちろん次男が納得しなければ遺留分減殺請求をされるので、次男を説得できるかどうかが問題ですが。

母親が生きていて、その母親の面倒を長男がみるという状況と、その母親が亡くなり、誰にも遠慮することが無くなった後という状況ではまったく考え方がかわるかも知れません。

これはあくまでもひとつの例です。
総合的に戦略を練ることはもちろんタイミングは逃さないでください。

今日はこの辺で。