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平山行政書士

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遺言をする場合に適用される法律について

今回は遺言をする場合に適用される法律についてお話いたします。

外国にいる日本人が遺言を遺した場合、どの国の法律が適用されるのでしょうか?

遺言書作成についての準拠法によれば、下記のいずれかに適した方法であれば有効です。
遺言をする国や地方の法律
遺言者が遺言の成立または死亡時に国籍または住所(常駐している場合も含む)を有していた国、地方の法律
不動産に関する遺言について、その不動産の所在地の法律

つまり日本人であれば、日本の法律で決められた方式でも構いませんし、在住している国の法律で決められた方式でも有効な遺言書を作成することができます。

遺言の内容については、相続に関しては被相続人の本国法を準拠法としています。
ただし国によっては、その州や現地の法律が優先されることがありますので注意が必要です。

外国にいても、民法の規定に従って自筆証書遺言を作成することができます。
日本の領事が駐在していれば、公正証書遺言等を作成することもできます。
この場合、住んでいる必要はなく、例えば旅行者であっても可能です。

今日はこの辺で。

相続分の取戻しについて

今日は相続分の取戻しについてお話いたします。

相続分の取戻しとは、共同相続人の1人がその相続分を第三者に譲渡した場合は、他の相続人はその価格及び費用を償還して、その相続分を譲り受けることができます。

相続分の取戻しは、遺産分割に第三者が介入することで揉めるのを防止することで、遺産分割を円滑に進めるための制度です。
相続人の一方的な意思表示でよく、譲り受けた人の承諾は必要ありません。
共同相続人の1人で行うことができます。

相続分の価格と譲渡に要した費用を償還しなければなりません。
価格は、譲り受けた人が支払った金額だとする考え方もありますが、通常は取戻しをするときの相続分の時価だとされています。

取戻し権は1か月以内に行使しなければならないとされています。
譲渡したときから1か月という考え方と、譲渡通知したときから1か月という考え方がありますが、譲渡したときから1か月という意見が多数のようです。

これはあくまでも相続分の話であって、特定の相続財産の持ち分だとまた話が変わってきます。

つまり共同相続人の1人が、相続財産である土地を共有の相続登記をしたとします(無断で)
その上で、自分の持ち分を第三者に譲り渡した場合は、他の相続人が取戻し権を行使することはできません。
この場合は、譲り受けた人に譲渡してもらうしかありません。

そのあたりのことはまた後に、お話いたします。

今日はこの辺で。

受益者連続型信託とは

今回は受益者連続型信託についてお話いたします。

受益者連続型信託とは、受益者が死亡するとその受益権が消滅し、他の者が新たに受益権を取得するということです。

これは以前お話した、遺言信託として行う場合は父親を委託者として、遺言で受益者を長男に定め、長男の死後その子(遺言者からみて孫)を受益者と定めます。

遺言代用信託(信託契約によるもの)の場合は、委託者である父が自らを受益者としておいて、自分の死後長男を受益者と定め、長男の死後はその子(孫)を受益者と定めます。

ひとつの問題点として、ある世代の者が決めた財産の利用の方法に、その後の世代の者たちが拘束されることになるという意見があります。

例えば、全部または一部の遺産を分割禁止にすることができるのは5年以内ですが、この受益者連続型信託を使えば事実上分割できなこともあり得ます。

ただし、あくまでも所有権ではなく受益権であるとして、信託がされたときから30年経過したとき以後に現存する受益者が死亡するまで、または受益権が消滅するまでと定められています。

仮に信託開始から40年後に現受益者が死亡したとしても、信託開始から30年経過したときに現存している次の受益者がいれば、その者が亡くなるまではこの受益権は存在することになります。

今日はこの辺で。

遺留分に関する民法の特例について2

今回は前回の続きで、遺留分に関する民法の特例についてお話いたします。

前回は主に株式についてでしたが、いわゆるオプションとして、株式以外に推定相続人全員の合意により、後継者となる相続人が父親から直接的または間接的に贈与によって取得した財産の価額を、遺留分算定の基礎財産から除外することができます。
これは例えば事業用の不動産など、株式以外の資産でも事業承継を行う上でとても重要になってくるものなどが考えられます。

一方後継者とならない相続人とのバランスを取るために、後継者は一定額の金銭を支払うことや、父親に対しても生活費として毎月一定額の金銭を支払うことなどを推定相続人全員で合意します。
その他、後継者以外の相続人が父親から贈与された財産の価額を遺留分算定の基礎財産から除外する旨の合意を行うこともできます。

ただし、合意については両方とも書面で行う必要があります。

前回お話した除外行為・固定合意や、今回のオプションとしての合意が効力を得るための手続を後継者である推定相続人が行うことで、それ以外の推定相続人の負担軽減と、推定相続人全員について統一的な処理を行うことができます。

まずは、経済産業大臣の確認を受けます。
それから1か月以内に、家庭裁判所に許可申請を行います。

家庭裁判所の許可があった場合は、除外行為やオプションとしての合意に係る財産の価額を、遺留分算定の基礎財産に算入しないことになります。
固定合意に係る株式は、合意された価額で算入することになります。

今日はこの辺で。

遺留分に関する民法の特例について

今回は遺留分に関する民法の特例についてお話いたします。

経営承継円滑法に定められています。
正式には、中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律といいます。

父から子へ事業承継するときに、この遺留分による制約が足かせになってきました。
仮に、後継者に株式全部を贈与したとしても、この遺留分があることで株式が分散してしまうことが多くありました。

民法による場合、後継者が旧代表者から贈与された株式等は、特別受益として遺留分算定基礎財産に算入されるので、遺留分減殺請求の対象になります。
また、生前贈与された財産を遺留分算定基礎財産に算入すべき価額は、相続開始時を基準に評価された価額となります。
生前贈与されてから相続開始までに株式等の価値が、後継者の努力によってもたらされたとしても、上昇した価額が遺留分算定基礎財産に算入されることになります。

それを推定相続人全員で合意を行い、経済産業大臣の確認や家庭裁判所の許可を経ることで、旧代表者から後継者に贈与された株式等について、その価額を遺留分算定基礎財産に算入しないこと(除外合意)
遺留分算定基礎財産に算入すべき価額をあらかじめ固定すること(固定合意)という民法の特例を受けられる制度です。

後継者が株式を処分したり、旧代表者の生存中に経営に従事しなくなった場合など、後継者以外の推定相続人を保護するために、あらかじめ協議を行った上で合意を解除することや、一定額の金銭の支払いを請求できることなどを定めることができますので当事者間のバランスをとれるようにしてあります。

この続きはまた後日お話いたします。
今日はこの辺で。

 

未成年後見人の指定について

今回は未成年後見人の指定についてお話いたします。

妻が先に死亡していて、自分が死亡するときに未成年の子がいる場合に、未成年後見人を指定することができます。
これは遺言によってすることができます。
管理権を有しない親権者は、未成年後見人を指定することはできません。

かつては未成年後見人の指定は、1人に対してしかすることができませんでしたが、現代は複数の未成年後見人を指定することができるようになりました。
この場合後見人は共同してその権限を行使することになり、後見人の1人が勝手に行った行為は無権代理行為となります。

後見人同士が対立することで、適切な身上監護や財産管理ができなくなることを避けるため、裁判所は職権で一部の後見人について、身上監護権を付与せず財産管理権に権限を限定したり、財産管理について各後見人が単独であるいは事務を分担して職務を行うことを定めることができます。

未成年後見人に指定された者は、未成年後見開始届を提出します。
未成年後見人を辞職する場合には、家庭裁判所に許可を得る必要があります。
未成年後見人に指定された者は、その職に就かない場合でもいったん未成年後見開始届を提出し、裁判所の許可を得て辞職することになります。

未成年後見人を指定できる者は、未成年後見監督人を指定することができます。
未成年後見人と共に未成年後見監督人を指定することもできますが、未成年後見監督人のみを指定することもできます。

今日はこの辺で。

小規模宅地の特例について

今回は小規模宅地の特例についてお話いたします。

相続開始直前において、被相続人等の事業または居住の用に供されていた宅地等について、相続人等が事業または居住を継続する場合、その宅地等の価格の20%または50%のみを課税価格に算入するという特例があります。

居住用宅地の場合は面積が330㎡まで、事業用の場合は400㎡までです。
その宅地等が両方に要されている場合は、居住用が330㎡+事業用が400㎡まで可能です。
貸付事業用宅地は200㎡までです。

相続開始直前とはつまり、亡くなる前まで被相続人が住んでいる必要があるということになります。
ただし、老人ホームに入所したことにより、被相続人が実際には住んでいなくても、介護が必要なため入所したこと、その家を誰にも貸していないなどの要件を満たしていれば、特例を適用することは可能です。

しかし遺産分割が完了しなければ、この特例を受けることはできませんので注意が必要です。

また、被相続人または被相続人と生計を一にしていた被相続人の親族が事業の用若しくは居住の用に供していた宅地を、個人が遺贈または死因贈与によって取得した場合、居住用宅地は330㎡、事業用宅地は400㎡、貸付事業用宅地は200㎡まで適用されます。

特定遺贈の場合は、遺産分割が完了していなくてもこの適用を受けることができますが、包括遺贈の場合は、遺産分割が完了する必要があります。

今日はこの辺で。

 

遺留分について 2

今回は遺留分についてお話いたします。

以前の遺留分についての続きです。
実際に遺留分減殺請求の行使について述べたいと思います。

まず最初に、遺留分の算定の基礎となる財産を算定することになります。
これは相続開始時に存在する相続財産だけではなく、相続開始前1年以内の贈与(ただし、当事者双方が遺留分権利者に損害を与えることを知って贈与したものについては、1年以上前のものも含まれる)に、そこから被相続人の債務を差し引いた額が遺留分の基礎となる財産となります。
ただし、相続人に対する贈与は原則すべてのものが対象となります。

以前にもいいましたが、遺留分の遺産全体に対する割合については、たとえば被相続人の親だけであればその財産の3分の1、それ以外の場合は2分の1です。
それを法定相続分の割合で個別分を出します。

これまで相続分に関して、嫡出でない子の相続分は嫡出である子の相続分の2分の1となっていましたが、平成25年12月に嫡出であるなしに関わらず同じになりました。

減殺の順序というのもあります。
遺言で指定することができますが、その指定がない場合は民法での定めの通りとなります。

遺贈→贈与となります。
贈与ついては、後の贈与→その前に行われた贈与→さらにその前に行われた贈与ということを順番に請求していくことになります。

相続開始前の遺留分減殺請求はできないものと考えられています。

今日はこの辺で。

 

 

相続放棄について

今回は相続放棄についてお話いたします。

被相続人の権利義務を一切承継しない(プラスの財産だけではなく、マイナス財産も含まれる)ようにするためには、家庭裁判所に相続放棄の申述をします。
相続放棄の申述とは、相続人により相続することを拒否する意思表示のことです。
家庭裁判所の受理審判によって効力が生じます。

申述権者は相続人です。
相続人が自分のために相続の開始があったことを知ったときから、3か月以内にしなければなりません。
この期間を熟慮期間といいます。

熟慮期間は、正当な理由があれば家庭裁判所に請求することによって、伸長することができます。
これは、それぞれの相続人ごとに認められます。
伸長期間は家庭裁判所が決定します。

熟慮期間は、相続人が自分のために相続の開始があった事を知ったときにスタートします。
これを、熟慮期間の起算点といいます。
例えば、相続が開始されたことを知ったとしても、その時点で自分が相続人であることを知らなければ、自分のために相続の開始があったことを知ったときに当たりません。

また、相続人が相続財産がまったくないと信じ、かつ、そう信じることについて正当な理由があると認められるときは、相続財産の一部でもあると認識したとき、または通常であれば認識するべき時から起算します。

相続放棄がされると、その相続に関して、初めから相続人とはならなかったとみなされます。
つまり、代襲相続は生じなくなります。
自分が相続放棄をすると、本来であれば相続開始時に相続人がいなければ、その子が代襲相続をしますが、この場合その子は相続人とはなりません。

今日はこの辺で。

著作権を相続した場合

今回は著作権を相続した場合についてお話いたします。

著作権も相続財産に当たります。
つまり、相続の対象になります。
ただし、著作者人格権(公表権、氏名表示権、同一性保持権)については、一身専属的性質を有するので相続の対象にはなりません。

著作権者は著作物を創作したと同時に、著作権を取得します。
このあたりが他の知的財産権とは違うところになります。
例えば、特許権などは登録することが、効力発生要件となります。
要は、登録しないと特許権を得ることができません。

著作権は登録していなくても、権利を得られるということです。
著作権者は著作権を他人に譲渡することができます。
例えば、Aさんに売りました。
その後Bさんにも売りました。
二重譲渡される危険性があります。

取引の安全性を確保するために、著作権の譲渡の登録制度があります。

登録しなければ、第三者に対抗できません。
先に権利を買ったAさんではなく、Bさんが登録していれば、Bさんが著作権者となります。

相続による移転の場合は対抗要件はありませんので、登録していなかったとしてもこの問題は生じません。
ただし、遺贈の場合は少し変わってきます。
包括遺贈の場合は問題ありませんが、特定遺贈の場合は登録していないと第三者に対抗できません。

著作権は単独で相続することもできますし、複数で共有することもできます。
ただし、他の共有者の同意がなければ自分の持ち分を譲渡したりすることができません。
共有者全員の合意によらなければ、権利行使することもできません。

もっとも、各共有者は正当な理由がなければ、持ち分を譲渡するのを拒むことはできません。
つまり、誰かが自分の持ち分を売るのを拒否するには正当な理由が必要ということです。

今日はこの辺で。